企業の景況感改善で、消費者の実感は?

昨日、4月5日は、東証第1部の売買高が過去最高を記録しました。 その後、NY外為市場では、発表された米雇用統計の評価を巡って円相場が乱高下しましたが、1ドル=97円50~60銭の水準で終了しました。

株価

 

日銀が4月1日に発表した3月の短観によると、大企業製造業でマイナス8と、3四半期ぶりに改善したということです。 「われわれ庶民の財布が豊かになるのは、いつのことか」という気持ちもありますが、代表的な経済指標が改善されないことには、本格的な景気回復も期待できませんから、実態経済が追いついてくれることに期待するばかりです。

 

つまり、私自身もそうですが、この日銀短観の発表をもって、「うんうん、確実に景気は上向いているよね」という実感のある人は少ないのではないでしょうか。 国民全体の消費マインドがアップするためには、大企業はもちろん中小企業の業況判断指数にまではっきりとした改善がみられないといけないでしょうし、最終的には収入が増えることが重要でしょうね。

 

ま、個人の家計分野において、こうした経済指標に振り回されることはないわけです。 短期的なトレードを重ねる投資家にとっては重要なイベントのひとつですが。(笑)

 

それよりも、長らく不景気だと言われ続けて慣れてしまいましたが、お正月やゴールデンウイークに海外旅行が多いというニュースは定番になっていますし、テレビでも旅行やグルメに関する番組がやたらと多いですよね。 もちろん、いろいろな分野で「価格破壊」は進んでいますが、まるで不景気とは縁のない国のようです。

 

あまり、周りの情報に影響されないで、「本当に手に入れたい、わが家の暮らし」というものを考えておきたいものです。 家族で価値観を共有し、将来、希望する暮らしを続けられるように今を考えることです。 「パッと使う」ことも、ときには必要ですが、「トレードオフ」も忘れてはいけません。

 

 

 

 

「理不尽」にどう向き合う

本日は、入社式のニュースが目立ちましたね。 日本生産性本部が毎年発表している「新入社員のタイプ」ですが、今年は「ロボット掃除機型」だそうです。

【浪速風】今年の新入社員は「ロボット掃除機型」 msn産経ニュースwest

就職が厳しいことはもちろん大変ですが、就職後に待ち構えている「七五三の法則」というのも気になります。(汗)

新卒離職率が低い、ホワイト企業トップ300 YAHOO!ニュース

ブラックだホワイトだと、就活中の学生さんも情報が多すぎて大変ですね。 ま、あとで「しまった!」というのよりはマシだということなのでしょうか。

新入社員

 

あまりにも酷い職場環境であれば、早めの離職も仕方ないかもしれませんね。 心を病んでしまうようなことになってもいけません。 しかし、程度の違いこそあれ、社会に出ると「理不尽なこと」もあります。 「負けるな!」とか言うつもりもありませんが、「耐える」とか「踏ん張る」ことも必要ではないでしょうか。 あと、できれば上手に「やり過ごす」とか。(笑)

 

「自分探し」「居場所探し」も大切ですが、「ある時期、徹底的にやってみる」ことも良い経験になります。 社会人としての第一歩を踏み出した皆さんが、いろいろと経験を積むなかで、「自分らしい」ライフスタイルを手に入れることができるように応援したいですね。

 

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見直される、社内コミュニケーション

「飲みニケーション」という言葉は、とっくに「死語」になったかと思いきや、新社会人は肯定的なようですね。 どちらかとういと、先輩社員のほうが「及び腰」な様子が面白いです。

新入社員8割「上司や先輩と飲みにいきたい」 msn産経ニュース

もちろん、いざ、飲みに行っても、「自慢話」「会社や上司への不満」「仕事の愚痴」ばかりだと、次回からは誘ってもヤンワリと断られるかもしれませんね。

「服を脱ぎだす」「携帯気にする」会社の飲み会NGランキング マイナビニュース

マナーやエチケット、「空気を読めよ」というのは先輩社員も新入社員もお互いに大切ですが、会社員生活から自営になったほうの期間が長くなってきた私としては、少々、うらやましいところでもあります。 「飲みニケーション」もそうですが、社内運動会などの行事も見直され増えてきているようです。

「何も、休みの日まで会社の人間と……」

というのが少なくなった理由のひとつかもしれませんが、バブル崩壊後の経済環境によって、福利厚生の形にも変化が及んだのかもしれませんし、会社が保有する保養施設やグラウンドなどを手放すことも当たり前になってしまいましたから。

社内運動会

 

普段、一緒に仕事をしている回りの社員だけではなく、社内の交流イベントを通じて社員同士のコミュニケーションの機会を増やし、会社全体の一体感を高めていくということはやはり大切なことのように感じます。 もちろん、職場だけでなく、職場がある地域、実際に住んでいる地域コミュニティとの交流なども同じです。 私の場合は自営業ですから地域コミュニティでのお付き合いや、同業者同士の交流会などに顔を出すとこも多いので、今、流行り(?)の「ぼっち」になることはありませんが、いろいろなコミュニケーションをきっかけにして、少しずつ広がる「友達の和」って、いろいろな意味で有難いものです。

 

ブログやtwitter、FacebookなどのSNSをツールとして、人とのつながりを広げる方法も多様化してきましたが、きっかけはどうあれ、最終的には、実際に「会う」「話す」「食事をする」「飲む」といったことで関係も深まりますから、古くて新しい「飲みニケーション」を楽しみたいですね。 飲んでばかりもいられませんが。(笑)

 

 

 

幸せの基準

3月20日、「国際幸福デー」にちなんだイベントが各地で開催されました。

幸せってなに? ブータンに学べと初の国際シンポ 京都・立命館大 msn産経ニュース

ブータン国王と王妃が国賓として来日されたのは2011年11月のことでしたが、「国民総幸福量」(GNH)という指標が多くの人に知られるきっかけとなりましたね。

 

「本当に手に入れたい、自分らしい暮らし」というのは、「お金」だけでは実現できません。 もちろん、「たくさん稼ごう」という考えを否定するものでもありません。 将来、希望する生き方や暮らし方を実現するために、今は目標とする収入を手に入れるまで頑張るというのも大切なことですから。

 

仕事柄、これまでに多くの家計に関するご相談者と接してきましたが、ご相談のきっかけとしては、「結婚」「出産」「住まいの購入」「リタイア」と、人生の大きな節目となるタイミングになることも多いです。 多くのご相談者の、たくさんある不安や考え方に接していると、「お金」ってなんだろう……」って考えてしまうこともあります。

 

冒頭のニュースにもありますが、王立ブータン研究所の所長による「多くの所得があっても幸せと感じていない人がいる……」という指摘は、そのとおりだと思いますし、その後に続く、「幸せをつくる要因として、適度な収入や……」というところに共感しました。

 

このブログはもちろん、いくつかのブログやメールマガジンでも書いてきましたが、「豊かで安心な暮らし」には、「三つの健康」=「体の健康」「心の健康」」「お金の健康」が大切です。 ただし、幸せの基準というのは、人によってさまざま。 誰かのライフスタイルにあこがれることも「悪」ではありませんが、大切なのは「わが家の暮らし」です。 希望する「生き方・暮らし方」を具体的に描くことができるまで、家族でじっくりと時間をかけて話し合うことって、意外にできていないと感じます。 ”本当に”手に入れたいライフスタイルですよ、話し合っていますか? わが家だけの「幸せの基準」、考えてみませんか。

 

 

「企業理念」って、やはり大切

厳密には、「企業理念」と「コーポレートスローガン」は違うものだと思いますが、ヤクルト本社のコーポレートスローガンは、「人も地球も健康に」でした。

“ヤクルトレディ”700人を正社員に、年収は150万円→200万円 群馬ヤクルト マイナビニュース

ヤクルトレディって、業務委託契約だったんですね。 すっかり、パート契約だと思い込んでいました。 契約形態が変わりますから、年収が50万円アップだと、10年間で500万円の違いか~、というように単純にはいきませんが、それでも大きなインパクトですね。

ヤクルトスワローズ

 

夫婦でご相談にお越しになる場合、家計改善のために、妻が「私もパートで働く予定です」ということも良くあるのですが、パートで働く場合の職場や、条件などについても具体的に調べているご相談者の場合と、そうでないケースとがあります。 さらに、パートで働いた収入のなかから、金額にしていくらを家計に入れるのか……、といったことまで検討しておく必要がありますね。 外に出て働くとはいっても、それなりに支出も伴いますから、よくある「年収100万円くらいに抑えておいて」という場合でも、そのまま100万円が家計に入るわけでもありません。

 

パートで働くという場合でも、働くことの目的や動機が「厳しい家計を助けるため」であっても、もちろん構わないのですが、「これくらいのペースで働いて、パート収入からこれくらいの金額を家計に入れれば、将来、こんなに家計が見違える」というところまで予測できていれば、働くことのモチベーションや家族の協力も違ってくるのではないでしょうか。 冒頭の群馬ヤクルトの場合、ヤクルトレディの働き方の選択肢を増やすという意味でも、素晴らしいことですし、環境問題への取り組みも積極的です。 企業理念やコーポレートスローガンのようなものを、一般家庭に持ち込んで「わが家スローガン」を掲げるのもいいかもしれませんね。

 

 

車に、こだわりはありますか?

自分用のセカンドカーがあれば、スポーツタイプの車もいいかな?と思います。

復権 マニュアル車 トヨタ「86」火付け役、ベンツも21年ぶり投入 msn産経ニュース

なにかと話題になる、団塊世代の消費動向ですが、「車を運転する楽しさを思い出した」ということでしょうか。 子どもたちも社会人になり、家族みんなで車に乗るよりも一人や夫婦での遠出が多いと、マニュアル車に魅力を感じたりするのかもしれませんね。

車へのこだわり

 

将来の家計についてのご相談の際、自動車を保有している場合には「車については、何かこだわりはありますか?」と必ず聞くのですが……

「いえ、乗れればそれでいいです」

「新車を買って、なるべく長く乗るように考えています」

「本当は、昔から乗りたい車があるのですが」

ご相談のきっかけが、「住まいの購入」というタイミングだったりすると、さすがに「車」よりも「家」を優先に考えているケースが圧倒的に多いようです。 ただ、「せっかくの新居だから、この際、車も新しく……」ということもありますし、冒頭のニュースのように「運転するのが楽しい」人であれば、車に対するこだわりがあって当然ですね。

ホンダがF1復帰検討へ 2年後めど、新型エンジン提供で参加か msn産経ニュース

モータースポーツの人気が再燃すれば、車に興味をもつ若者も増えるかもしれません。 やりたい事や欲しいモノがたくさんあるって、やっぱり楽しいですから。 長引く不景気で「内向き志向」が当たり前になってしまったような気がしますが、頑張って「自分らしいお金の使い方」をするためにも「外向き志向」でいきたいですね。

 

 

 

何歳まで働きますか?

今や、長寿県といえば長野県ですね。 健康増進に地道に取り組んできた長野県発のさまざまな活動が広がっています。

平均寿命1位 長寿を喜べるように 信濃毎日新聞[信毎web]

ところで、長寿とはいっても老後の医療・介護に対する不安は逆に増すばかりです。 大切な老後生活の基礎となる年金についても不信感は増すばかり。

病院

 

年金制度の大幅な改正とともに、65歳まで働くというのが、いよいよ一般的な時代がやってきました。 「できれば早めにリタイアを」にあこがれもあるとは思いますが、現実的には収入がとぎれることのないように働き続けるということになりますね。 ただ、働き方のペースとしては、これから選択肢も増えてくるでしょうから、60歳以降のライフスタイルについては、何を優先したいのか考えてみたいですね。

 

「好きな仕事」「楽しい仕事」と続けられる人はハッピーですが、そんな人ばかりとは限りませんし、ストレスを抱えないように自分なりのペースで元気に働くことができればいいのですが。 冒頭の長野県に限らず、これからは「元気で長生き」がキーワードです。 そのためには、「3つの健康」つまり、「体の健康」「心の健康」「お金の健康」どれも大切ですね。 バランスのとれた自分らしい暮らしの準備をしておきたいものです。

 

 

 

憧れは必要だが、早とちりはいけない

「減速する」という生き方に共感する人が増えているのも、わかるような気がします。 私自身、ファイナンシャルプランナーという仕事をしていますが、相談実務を通じて「お金が全てではない」と、強く感じます。 ライフスタイルも多様化し、価値観も人それぞれ。 「自分の好きなことを、自分のペースで、ストレスのない暮らし」って、憧れますよね。 ただ……、これだけ書くと、まるで、リタイア後の暮らしのようです。

経済成長っているの?30代で脱サラ「減速」生活(東京新聞TOKYO Webへ)

もちろん、この人だって、最初からローギアで走ってきたわけではありませんし、だからこそ「減速」なんですね。 短絡的に、「あ~オレ、もうしんどいから、減速しちゃえ」って、安易に脱サラする人もいないとは思いますが、何を始めるにも、それまでの経験や人間関係が役立つことは間違いありませんから、やはり、常に「今」を大切にしたいです。

減速

 

「減速生活」を実際に手に入れる可能性のある人ばかりとも限りませんが、憧れだけでは難しいことも現実でしょうし、入念な準備や、家族全員で価値観を共有することも大切でしょうね。 「家族との時間を増やす」といっても、家族と過ごす時間の長短で「幸せ度」が決まるわけでもなさそうですし、子どもの成長に伴って家族の形も変化しますから。 「家族との生活を第一に考え、減速する」という人がいる一方で、「家族との生活を第一に考え、加速する」ことが必要な人もいるでしょう。

 

現状を把握する→ゴールを設定する→知識を身につける→プラン作成と実行→定期的見直し

 

これは、ファイナンシャルプランニングの基本的な手順ですが、最初の「現状分析」はとても大切です。  憧れのライフスタイルや、希望する暮らしといったゴールを設定する前に、まずは今の暮らしについて客観的に見つめてみる必要があります。 そして、本当に実現したい夢や希望であれば、ゴールはより具体的で実現可能なものでなければなりません。 単なる「憧れ」で終わらせるわけにはいきませんし、「早とちり」だったと悔やんだりしたくありませんから。準備をしっかりとする必要があることはもちろんですが、それは家計面のことだけではなく、家族間のコミュニケーションとか、夢の共有とか、やはり日々の暮らしのなかにあるのではないでしょうか。

 

 

今こそ、三世代コミュニティ

団地のリノベーションが若い世代にも好評だそうです。 ニュータウンと呼ばれた当時とは違い、すっかりライフスタイルも多様化しましたから、団地とはいっても画一的な建物ではなく個性的なところがウケているのでしょうね。 多くの人が許容できるように妥協されたデザインではなく、ある意味、住む人を選んでしまうような個性的な物件というところが、逆に支持されているのかもしれません。

 

同じ年齢層、子育て世代、共通の趣味など、価値観やライフスタイルが似た人が集まるコミュニティというのもわかりやすいです。 また、逆に、三世代コミュニティというのがあってもいいと思いますがいかがでしょうか。 多世代にわたる、さまざまな人生を暮らす人が共存する地域ですね。

三世代コミュニティ

「核家族」というのを、今さら問題視するつもりもありませんが、三世代同居が少なくなった今だからこそ、三世代共存の団地や地域というのも受け入れられるように感じます。 ご近所さんと必要以上に関わりたくないという人もいるとは思いますが、「三世代同居はちょっと……」でも、適度な距離を保てる三世代コミュニティであれば、自分なりに人との関わりを楽しみながら生活することも可能です。

 

地域コミュニティや地元の小学校で、「昔遊び体験」「餅つき」「盆踊り」といったイベントで三世代が交流するというのも増えていますが、イベント性の高い行事というのは継続して開催するためにはそれなりに関わる人の負担も増えるものです。 しかし、そうした場所で顔見知りになっておくということも大切ですね。

「わぁ~、あんた、あそこの子どもか!おっきなったなぁ~!」

「あんた、悪そうなカッコしてるけど、どないしたんや」

「おぉ~、すっかりおねえちゃんになったな~」

近所のおじいちゃんやおばあちゃんとの、ちょっとした会話って、大切だと思いませんか?

少子高齢社会って、こうしたご近所づきあいを見直すきっかけになるように思います。 「子どもは地域の宝」ということもありますが、必要以上に関わるのも考えもの。 普段、当たり前にしていることがちょうどいいのかもしれません。 いろいろなタイプの大人やお年寄りがたくさんいて当たり前。 なかには、ちょっと苦手だったり怖かったりするおじちゃんやおじいちゃんがいることも当たり前。 でも、顔を知っているからこそ、そんなコミュニケーションを学ぶこともできるんですね。 防災・防犯といった面からも、地域コミュニティのつながりは大切です。 通りすがりにちょっと会釈をするような人がたくさんいる、三世代コミュニティって今こそ必要ではないでしょうか。

 

 

生き方にも、多様な選択肢を

最近、イタリアンバールが増えましたね。 気軽に料理とお酒が楽しめるので、気の合う仲間と少人数でワイワイやるにはピッタリです。 一方で、バーもオーセンティックなバーだけではなく、ユニークなお店が増えているようです。

坊主バー、投資バー、鉄バー…大阪で次々開店”超個性派バー”

「坊主バー」っていうよりも、「僧侶バー」くらいにしておいたほうが良いのでは?と思いますが。(笑) 僧侶がホスト役になって話し相手になるって、人生相談のようなものまで含めて、「究極の癒し」のようなものでしょうか。 他にも、多様な趣味嗜好に合わせた、個性的なバーがあるんですね。

 

ライフプラン相談も人生相談のような雰囲気になることが多いのですが、それはお金や資産運用といった視点からのアプローチではなくて、希望する「生き方」「暮らし方」から将来を考えるからです。 「私らしい暮らし」という価値基準が明確になれば、「あの人が、こうだから」とか、「こんな人が、いるから」ということではなく、自分らしい選択肢が見つかります。

大海原

働き方、住まい方、暮らし方、いろいろな場面で選択肢は多いほうがいいのですが、自信を持って「これだ!」と、選ぶためには裏づけが必要です。 「長い人生、将来のことなんて」と考えていては進みません。 将来の暮らしについて、具体的に考えてみてはいかがでしょうか。 具体的な目標や希望には、経済的裏付けが必要です。 予算や資金繰りといったことまで含めて、ライフプランを考えることって特別なことでもありません。