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2012.11.29
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ライフプラン
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関西電力が創業以来、初めての全社員給与カット。
関電解剖(上)揺らぐエリートの誇り「事故していないのに…」
「平均790万円の年収が、16%カットの664万円」というのは、家計にとって大きなインパクトがあります。 1年間に100万円程度の貯蓄が可能だった世帯が、おそらく貯蓄ができない水準にまで収入が減ってしまうわけですから。
家計の状況を考える場合には、年間の現金収支について把握することが必要です。 日々の節約や家計管理については、家計簿レベルの目線が必要ですね。 それとは別に、家計全体について長期的な予測をする場合には、ファイナンシャルプランナーが家計分析に使用する、「家計のキャッシュフロー表」の考え方と同じように、年間の現金収支を把握することから始めるとわかりやすいですよ。
給与の年間支給額から、税金と社会保険料を差し引いた手取り金額が、1年間にわが家に入ってきたお金です。
(年間給与の手取り額) 500万円
(住宅ローン返済年額) 100万円
(その他生活費全部) 300万円
これだと、1年間に貯蓄が100万円増えている計算になります。 家計の将来を考える際、まずは、ここからスタートすると考え方がスッキリしますよ。 この例で、「いやいや、1年間に貯蓄額はほとんど増えていない」ということなら、300万円でやり繰りしているつもりの生活費が、実は400万円の支出になっていた…、ということですから。
二人の子どもの大学進学時のために、総額で1千万円を貯蓄しておこう、という目標があったとします。 上記のように年間100万円の貯蓄が可能であれば、10年間で教育費の準備についてはゴールできます。 年間50万円の貯蓄額であれば、ゴールまで20年間という期間が必要になります。 将来、必要だと考えるライフイベントについて、少し具体的な金額を見積もり、そこから逆算することで現実的な対策を立てることができます。
収入が大きく減少した場合にも、年間の現金収支を把握しておくことで、家計への影響度について具体的に考えることができるようになります。 もちろん、現在のような経済環境が短期的なものであるように願いたいところですが、そうではなくても、家計の現状を把握しておくことはこれからの時代に必要です。
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2012.11.19
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ライフプラン
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厳しい就職活動は続いていますが、大企業を志向する大学生に中小企業の魅力がうまく伝わっていないことによるミスマッチも、原因のひとつではないかと言われています。 私自身は、キャリアプランについての専門ではありませんが、ファイナンシャル・プランナーとしてライフプラン専門に活動しています。 キャリアプランとライフプランについては、アプローチの方法は違うものの、考え方は非常に似ています。
また、仕事以外のところでNPO法人に所属し、10代の子どもたちや大学生スタッフと一緒に事業を行っていることもあり、若い世代の職業観や就職観について知る機会にも恵まれています。 就職活動中の大学生にとって、最も近い社会人は父親であったり母親であったりすると思いますが、大学生にとっても家族や親戚以外の大人と接する機会は少ないようで、私としても逆の立場から良い経験となっています。
私が就職活動をしたのは、今から30年前のことになりますが、当時、就職と言えば、会社に入って定年まで働き続けることでした。 今のように、転職や起業が一般的な時代ではなかったので、一生働く会社を選ぶという意味では重い決断だったはずですが、それほど悲壮感もなく、どちらかというと楽観的だったということではいい時代だったのもしれません。
当時から、大企業に人気が集中する傾向はありましたが、それは今でも変わりません。 もちろん、給与水準や恵まれた福利厚生など、人気の原因はたくさんありますが、何よりも「安定している」ことや、「誰に聞かれても知っている会社」という意味での魅力も大きいのではないでしょうか。(最近は、大企業の安定性も揺らいでいますが)
思った会社に就職できず、大学院に進学したり、就職浪人としてアルバイトを続けたり、ということも残念ながら仕方ない側面もありますし、「優秀な中小企業もある」ということを伝えるといっても、そのための意識改革を含めて難しいことなんでしょうね。
学校によっては、内容の違いこそあれ、中学校からキャリア教育のプログラムを導入する時代です。 早くから多くの選択肢を示すことや、仕事について考えることも必要なことかもしれませんが、景気回復とともに新卒採用が増えることで多くの問題は避けられるのかもしれません。
また、就職できない学生の人数が多いこともそうですが、個人的には就職後の早い時期に退職してしまう人が多いことも気になります。 就職後3年以内に離職する比率は、大卒3割・高卒5割・中卒7割にも達するという、「七五三の法則」という言葉を初めて聞いてから何年も経ちますが、その後改善したという話は聞かないような気がします。
「苦労してようやく入った会社だったけれども、思っていた仕事とは全く違っていた」
というのもミスマッチのひとつかもしれませんが、ここでも一概に「もっとガマンしなさい」とは、なかなか言えないものです。 さらに、在学中に起業したり、一代で巨大企業グループに成長したIT企業の社長に憧れたり、という部分でも時代の流れということでしょうか。 「こんなはずじゃなかった」というストレスの積み重ねが、短絡的な行動に結びついているとすれば心配です。
いずれにしても、次の就職先が決まらない、これといって今後の方向性も定まっていない、という状態でも離職をしてしまうほどの厳しい職場環境であれば、それも残念なことですが、あまりにもそうしたケースが多いとすれば、やはり考えてしまいますね。
「今は、じっくり社会人としての経験やコミュニケーション能力を積みながら、次のステップを見据え、資金や人脈などの準備を進める時期だ」と考えれば、「ガマン」の度合いも変わってくると思う私の考えは甘いのでしょうか。 長い人生ですから、将来の「生き方・暮らし方」を考えることは大切ですが、生きていくために必要な「お金」を稼ぐ手段についても長期的な目線で考えることが必要です。 ライフプランとキャリアプランは一体です。
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2012.11.17
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ライフプラン
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「阿吽の呼吸」という言葉がありますね。
熟年夫婦の年代までいかなくても、子育てを通じて夫婦の関係も良好。 お互いの気持ちや考え方も理解できて、まさに「阿吽の呼吸」というのは喜ばしいことです。 「敢えて言葉にしなくても、そこは阿吽の呼吸で……」と、普段からしっかりと意思の疎通ができているようでも、安易な思い込みは避けたほうがいいのかもしれません。
夫婦のどちらか一方がお金についてだらしない、という場合ではなくても、お金のことで家庭がギクシャクしてしまうことは問題です。 「金の切れ目が縁の切れ目」というのは、夫婦関係において使うには適していないかもしれませんが、長引く不況によって大幅な収入減に直面したような場合には、やはり日頃からの夫婦の関係が試されるということもあるでしょう。
暗い話題を提供しようということではなくて、11月22日は「いい夫婦の日」ということなので、仕事柄、多くの家庭について家計面から見てきた私として、ライフプランを考えることから「いい夫婦」について感じていることを書いてみます。
子育て世代のご夫婦が一緒にご相談にお越しになる場合については、住宅購入に関するご相談が多いのですが、やはり金額が大きく、長期間にわたる住宅ローンということもあって「妻に任せっきり」とはいかず、ご夫婦で……、ということになるからでしょうか。
新居から始まる新しい生活、家のことだけではなく将来の家族の夢や希望についても夫婦で具体的に共有できている場合、ご相談を受けるこちらとしてもとても気持ちよく、清々しい気持ちになります。 この、将来の夢や希望について考えることが、「ライフプランを考える」ということですね。
「共有」ですから、夫や妻の一方的な想いや押し付けではありません。 お互いに「ムリのない、私たちらしいライフスタイル」について、将来についても普段から話しあったりする機会があるから共有できているんですね。 そして、ライフプランは具体的である必要があります。 完璧な計画である必要はありませんが、ある程度の経済的な裏付けを伴った、つまり「具体的」であれば実現性が高くなるからです。
ライフプランラボの場所は、兵庫県宝塚市になりますので阪神間に位置しています。 この地域には人気の私立大学や私立の中高一貫校が多く、最近では私立小学校も注目度が高くなっています。 教育に熱心なご夫婦も多く、子どもの教育進路や教育費用に関するご相談も多くなっているのが最近の特徴です。 子どもの受験には、本人の努力が必要なことはもちろんですが、家族全員の協力やコミュニケーションも欠かすことができません。
受験する、しない、に関わらず、子どもの教育に関する考え方について話し合うことは、どちらかというと短期的な目標について家計面の裏付けが必要です。 家族全員のライフプランについて考えてみるという点でも、良いきっかけになりますね。 もちろん、住宅購入などもきっかけのひとつですが、そうしたきっかけを良いタイミングととらえ、じっくりと時間をかけて、将来のライフプランについて話し合ってみるチャンスではないでしょうか。
「お金」に関することが、お互いを責める材料になったりしないように、普段からのコミュニケーションをとることは「いい夫婦」の条件のひとつです。 将来の夢や希望について、夫婦や家族で話しをすることはごく当たり前のこと。 長い人生ですから、いろいろと問題も起こってくるとは思いますが、大きな問題に発展することのないように、お金の面からもライフプランを共有することは大切です。
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2012.10.27
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ライフプラン
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家計に関することで、なかなか結論がでなくて迷いこんでしまうということはよくあります。
これから住まいを購入するというケースでは、最後まで安全に返済できる金額なのか、から始まって、最終的には「変動金利」なのか「固定金利」なのか、また最近では団信も多様化しているため、どこで、どうやって借りるのが「得」なのか悩んでしまいます。
数年前に借りた住宅ローンであれば、当時よりも金利が下がっているので、借り換えをすればメリットがありそうですが、実行に移すためにはそれなりの労力が必要になります。例えば、「月々の返済額がいきなり半分になる」ということであれば、即行動!になるのかもしれませんが、実際には「総返済額で○○○万円の金利削減効果があります」と言われても、いまいちピンとこないこともあって、なかなか具体的な行動に移れない人もいるでしょう。
新婚世帯や、子育て世帯では、将来の生活設計がしっかりと定まっているわけでもなく、まだぼんやりとしているものです。 少子化や年金問題、景気の動向などによって、将来の家計に不安を感じるのも仕方ないご時勢ですが、家計に関する将来の不安は、目先のことだけをいくら考えてもすっきりとはしないものです。
家計の将来について、少し広く、少し長く「俯瞰」してみる。
目先の損得にとらわれていては、氾濫する情報に翻弄されるだけです。 長期的な家計で大きな失敗を防ぐためには、長期的な家計の裏づけから考えてみることも必要です。損得という勘定や感情ばかりに振り回されることなく、健全な家計を維持していくことは、普段の暮らしに欠かせない安心を与えてくれるはずです。
「将来の家計を俯瞰する」といっても、いったいどうやって?
このブログでは、ライフプランを考えることの大切さについて、具体的にご紹介していきたいと思います。
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