子どもができたら、まずは学資保険?
子どもができると、それまでとは一変して家族のイベントも多くなります。 なにかと慌しく追い立てられる毎日になりますが、そんな中でも子どもの教育費用の準備を考えるきっかけは必ず訪れます。(汗) 子どもの教育費を準備するというと、まずは学資保険ですね。 出産のお祝いなどを貯めておこうと、近所の郵便局で口座を作ることも多いでしょう。 そんなときに、学資保険のポスターやパンフレットを見ないで通り過ぎるわけにもいきません。(笑)
子どもの教育費を準備するのにもいろいろと方法があります。 もちろん学資保険や子ども保険のような「保険型」の商品を使わなくてもいいのですが、「学資保険」という名前がついているだけあって、なかなか合理的な商品設計になっているものです。 貯蓄目的に特化したものから、多彩な保障機能を網羅したものまで、選択肢はたくさんありますから家計の現状やライフプランに合わせて選びたいものですね。
今回は具体的な学資保険の選び方という話しではありません。 学資保険で将来の教育費の準備をしておこうというのは、長期的な家計管理としても必要なことですし、決して間違ったことではありません。 ただし、日頃のご相談を通じて、「ちょっと残念……」というケースも意外に多いので、そんなところを少し書いてみたいと思います。
「子どものためだから」と、教育費を準備する親心は当然として、頑張りすぎてしまう人が多いように感じます。 毎月の積み立て金額(ここでは保険料)を決める際、ゴールになる金額をできるだけ多く設定してしまうことってありませんか? 子どものためだし、いずれにしても貯蓄になるんだからと、月々の貯蓄額が多すぎて数年先の家計を脅かすことになっても困ります。 「脅かす」といっても大袈裟なことではありません。 これから住宅を購入するような場合であれば、住宅ローンの頭金や諸費用を準備することも必要ですし、住宅購入以外にも家計全体として「いざというときのための貯蓄」は必要ですから。 子どもの教育費用を準備しようという場合、最初に「もし、月々の負担が厳しくなって、支払いがきつくなったらどういう見直しの方法があるんだろう?」というところまでは、なかなか考えも及ばないと思います。 頑張って貯めなければという「意気込み」は大いに結構なのですが、やはり、長期的な家計とのバランスに配慮したプランにしておきたいですよね。
子どもの成長とともに、家計の支出も増えて当然です。 貯蓄にもいろいろな目的があると思いますが、「少し長く、少し広く、家計の様子を俯瞰してみる」という、ライフプランの考え方がここでも重要になります。 長期的な家計は、家族のライフプランを考えることからはっきりとしてきます。 もちろん、ライフプランは将来にわたって変化して当然ですし、貯蓄になるとはいっても、「柔軟に、変化にも対応しやすいプラン」という目線を忘れないようにしたいものです。
最後に蛇足になりますが、「子どもができたら、まずは学資保険」というのは、間違いではありません。 ただし、それよりも前にお父さんとお母さんの生命保険についても、もう一度、確認をして、必要があればしっかりと見直しをしておいてくださいね。