住宅ローンの変動金利が不安な理由

今さら説明するまでもないほどの超低金利が続き、住宅を購入する際に住宅ローンを利用する人にとっては有難い環境です。 もちろん、固定金利タイプも変動金利タイプも全ての金利が低いわけですが、月々の返済額を試算してみるとやはり変動金利の優位性が際立ちます。

金額だけを考えると変動金利だけど、もし将来、金利が上がったときが心配だし……

という不安は当然ありますし、何年後に何パーセント金利が上昇したら……、という試算だっていくらでも可能です。 ただし、実際の金利がどうなるかという前提条件自体がはっきりしませんから、なかなか判断できないのもわかります。

 

住宅ローン試算

私が住宅ローンの簡単な試算で主に使っているのは、住宅ローン専用のソフトではなく表計算ソフトで作った簡易版です。 (専門のソフトは、より詳しい家計分析や具体的な返済計画を立てるときに使っています) 表計算ソフトでは極めて単純な作りにしていますが、ひとつだけ特徴があります。 毎年の返済額や元金と利息の割合はもちろんですが、借入残高の推移も同じように表示してあることです。

住宅ローンは「借金」、つまりお金を借りるわけですから、金利は低いほうがいいことは誰でもわかります。 最後まで返済し終わった場合の返済総額を比べることも必要ですが、借入残高、つまり「残債」の推移に注目することも大切です。

もちろん、将来の家計を分析したうえで、住宅ローンの返済計画を具体的に盛り込んでいくことが最も安心なことはいうまでもありませんが、今回は少しおいておくとして……。

住宅ローンに関するご相談も多いのですが、特に、変動金利が不安だという場合に、試算してみた返済表の残債の推移に注目してみると、返済計画が具体的になって安心なものになるケースもあります。(もちろん借入金額や家計の収支によって違いはあります)

いろいろと違った視点で考えてみることは、やはり大切なことですね。

 

住宅ローンは、具体的な返済プランを考えることが必要です