年間単位の家計を把握する

「1年間にいくらのお金が入ってきて、いくら出ていきましたか?」という質問に、自信をもって即答できる人は意外に少ないものです。

会社員の人であれば、給与天引きの財形貯蓄や持ち株会と、生命保険料や従業員組合費などの違いについても、「いったん現金として入ってきて、それぞれの費目で支出した」というように整理して考える必要があります。 もちろん、財形や持ち株会は現金として家計から出ていったわけではありませんから、月々の積み立て貯蓄と同じように「出ていったお金」には入らないわでです。

(収入)給与収入の年間支給額から税金や社会保険料などを差し引いた手取り金額、つまり家計に入ってきた金額

(支出)使ったお金、つまり家計から出ていった金額

(貯蓄)収入から支出を差し引いた金額、つまり家計に残った金額

1年間の(収入)(支出)(貯蓄)、それぞれの金額についておおまかにでも把握できていますか?

「家計簿をつける目的」がはっきりしていて、継続できれば大きな誤差は避けられるようになるはずです。 毎月の支出額は一定ではありませんから、多少のデコボコはありますが、1年間のトータルで金額を把握しておくことは大切です。

 

年間いくら?

食費や水道光熱費、家賃や住宅ローン、子どもの教育費まで含めて、「1ヶ月に全部でいくら」使っているのか、合計金額を考えたことはありますか? 月々30万円だとすると、年間360万円になるはずです。 ところが、年払いの支出があったり、臨時の交際費があったりと、年間で合計すると考えているよりも金額が増えてしまうこともよくあります。

 

日々、月々の細かい支出ごと、家計簿レベルの目線以外に、1年間の家計支出全体を幅広く見渡してみて、「1年間に入ってきたお金と出て行ったお金、そして残ったお金、全部でいくら」という視点で家計を見ることができると、長期的な家計の将来についての予測がしやすくなります。 本当です。(笑)

 

ライフプランシミュレーション、家計のキャッシュフロー分析を用いた長期的な家計分析には、年間単位の現金収支を把握することが必要です。 その結果、「家計管理の目安」を手に入れることができますから、収入の増減や予想外の支出増などにも冷静に対応することができるようになります。 ちょっとしたことでお金に振り回されることのないように、「こうしていれば、わが家はだいたい大丈夫」という「ものさし」があれば安心です。

 

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