家計簿をつける目的
「給料日前になると、いつもお金が足りないな~」「なかなか思うように貯蓄ができなくて」「せっかくのボーナスも、月々の補填でなくなってしまう」という状態が続くと……
「いったい、お金はどこに消えたの?」
というように、家計簿をつける動機付けになりますね。
家計簿は、家計の現状を把握するための必須アイテムです。 私は、家計簿の専門家でも、節約の専門家でもありませんが、長い間、家計相談を経験するなかで感じる、家計簿の目的とか使い方についての持論を少し書いてみたいと思います。
家計簿をはじめてつけてみて、「あ、明らかに電気代がかかりすぎ!」というように、すぐに問題点が見つかることってほとんど無いと思います。 費目によっては季節ごとの特徴もありますし、まずは数年続けてみないといけないようですね。 「何度かチャレンジしているけど、なかなか続かなくて」という人は、少し肩の力を抜いて、最初から完璧を求めるのではなく、続けられる範囲で始めてみたほうが良さそうです。
●現金の残高が合わなくても、細かいところまでは気にしない
●何に使ったのかわからないものは、使途不明金でまとめて深追いしない
●費目の分け方に迷うなら、最初は少ない費目で
というように、ゆる~い運用でも構わないと思いますよ、まずは続けることが大切です。
家計簿をつける目的は、なんでしたか? 頑張って続けているうちに、家計簿をつけることが目的になっていませんか? 家計のムダを見つけたい、節約したい、貯蓄したい、という目的があったはずですが、家計簿をつけることを頑張りすぎて、そんな目的を見失ってしまうこともあるかもしれませんね。
冒頭に、「家計簿をつけるのは、家計の現状を把握するため」と書きましたが、せっかくつけた家計簿ですから、予算を立てるところまでは応用したいものです。
予算を立てることが、「自分らしいお金の使い方」につながります。
費目ごとに毎月の支出金額の予算を決めるわけですね。 ただし、たとえば1ヶ月1万円を節約したい場合に、「10費目について一律千円カット」とかも難しいと思います。 家計の現状について広く見直してみて、自分にとっての優先順位を考えてみてください。 「この支出を削るくらいなら、こっちは別にいいや」というように、大切にしたい支出を守るためにどうするのかというイメージです。
あと、余裕があれば……、ですが……
「予備費」の費目を作っておいて、急な支出に備えておくというのも効果的です。 超短期的な貯蓄のようなものですね。 年度末になって、「使わなくてもよかったね」となれば、ご褒美に買い物をするのか、貯蓄に回すのかは自由です。
月末になって、家計簿上と実際の現金残高に大きな誤差がなくなって、決めた予算の範囲内でだいたい支出が収まるようになれば、家計簿から卒業するのは構わないと思います。 概ね、家計の傾向について頭の中で考えていることと、現実の収支が近くなれば、家計のやり繰りも楽しくなってくると思いますよ。