「義務で遊ぶ」という不思議

私が子どもの小学校のPTAに関わるようになったのは10年前のことですが、当時から今でも変わらずに、小学校区のまちづくりについては「安心・安全なまちづくり」というスローガンが続いています。 安心して子どもを外で遊ばせることが難しい時代、これは地域だけの問題でもありませんが、非常に残念なことですね。 一方で、子どもの体力低下について心配するニュースにも事欠きませんが、子どもたちだけでも安心して遊べる場所の確保が難しいといった場合に、放課後の校庭が候補になることも理解できます。

ところが、こんなニュースがあると、違和感を感じずにはいられません。

小学校 外遊び義務です 都教委方針、毎日60分 東京新聞 TOKYO Web

大人が、大人だけで考え出した「苦肉の策」

そんなイメージですが、皆さんはいかがでしょうか。(汗)

「休み時間や放課後に教員が主導し、毎日計60分間、外遊びをする」って、先生にそんな時間の余裕があるのでしょうか。 先生はもちろん、子どもたちにも余裕があるのかな? 小学校単位で一斉に……、という時点でムリがあるように思います。 どうしても東京都全体で子どもの体力向上をというのであれば、体育の時間を増やすしかないんじゃないでしょうか。 でも、それはそれで、ムリなんですよね。(笑)

外遊び

私がPTAのお手伝いをしていた近所の小学校は、児童数が少なくて1学年2クラスでした。 1年生から6年生までみんなが名前を知っていて仲も良く、短い休み時間でも全員が一斉に校庭に飛び出して遊ぶのが冬でも当たり前の光景でした。 ところが、つい先日、同じ市内の別の小学校に用事があって出かけたのですが、その小学校では休み時間に外で遊ぶ児童がほとんどいなくて、気になって聞いてみると、元々そういう傾向が強いようでした。 同じ市内の小学校でも違うものだな~と、驚いたばかりでした。

 

「義務で外遊び」に反対!とはいっても、「じゃぁ、他に対策は?」と聞かれると、何もありませんが、勉強しろ!じゃなくて、遊べ!という時代っていったい……。